福島県教育センター所報ふくしま No.89(S63/1988.12) -036/038page

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ンピュータを使用しての栄養診断と栄養計算,栄養・食品の学習を調理に活かす工夫,日本料理の基礎的技術と指導法等を行います。講師には東京家政大学の河村フジ子教授を招き,家庭科の特色(魅力)を活かすための実験のとり入れ方を研修します。また,日本料理の技術指導には,料清調理師会技術顧問の岩崎俊夫先生を招き,庖丁の使い方や調味のコツ,さらに,会席料理の実演と実習,そしていただき方まで,日本料理の心髄を教えていただく予定です。小・中学校の講座では教材開発を重点に,高校では専門的な理論と技能の研修ができるよう配慮しております。

 ・ 情報処理教育講座について

 情報処理教育の講座は,小学校・中学校教員を対象とする情報処理講座と高等学校教員を対象とするBASIC(1・2)(ローマ数字),COBOL(1・2)(ローマ数字),FORTRAN(1・2)(ローマ数字),情報処理・技術(1・2)(ローマ数字)図形処理,産業教育実技(工業)の12講座です。

 小・中学校の情報処理教育講座は,中学校が60年度,小学校が61年度から実施しています。

研修内容は,各学校にコンピュータが積極的に導入されつつある昨今,学校教育の中でコンピュータを効果的に利用できることを目的に,パーソナルコンピュータを使用して,CAI(ComputerAssisted Instruction)教育の手法や教材の作成が中心となります。

 高等学校は,希望者の多いBASIC(1・2)(ローマ数字)をそれぞれ2班に分けて行い,BASIC講座と図形処理講座の簡易CAD(Computer Aided Design)は,パーソナルコンピュータを使用して研修を行いました。産業教育実技講座の内容はマイコン制御と簡易CADです。

 他の講座は,汎用(大型)コンピュータを使用し,工業・商業系の職業科担当教員を対象に,それぞれのニーズに合った内容で研修を行います。


編集後記

・ 師走(12月)となりました。木枯しとともに冬はかけ足でやってきます。「長々と川一筋や雪の原」凡兆,そんな季節を迎えます。

・ 学校は第二学期末評価の時期です。最近学校にもワープロやパソコン等の導入が急速に進んで,それらのデータ・ベース機能を活用し,成績処理・文書作成・学校評価等に威力を発揮していると聞きます。学校も情報化の波を受け,着実に変化しているようです。

・ そういえば,教育センターに送られてくる発育誌には「学習指導におけるコンピュータ等の利用(CAI的活用)」に関しての話題や実践報告が目立ちます。臨教審や教課審の答申を受けて,今回の改訂学習指導要領にも,たとえば ○中学杉技術家庭科に「情報基礎」の新設,○各分野の指導にあたっては,コンピュータ等を活用することについて配慮する(中学校理科),○統計処理の内容は,コンピュータと関連づけて取り扱うようにする(高校数学)等具体化されているようです。教育行政機関でも意図的・計画的にコンピュータ等の導入を図っています。「情報化社会に対応できる児童生徒の育成」,これは今後の教育の大きな課題でもあります。まだまだ具体策となると明確でなく紆余曲折があるでしょうが,授業改善の視点とし,「学習指導の効率化」にとどまらず,児童生徒の自己教育力(主体的に学ぶ意志・態度・能力)の育成にコンピュータ等はどう活用できるのか,活用すべきなのかを当面の課題として,実証的に研究実践を深めていきたいものと思います。

・ 所報(89号)をお届けします。今回は筑波大学教授 真仁田昭先生より玉稿をいただきました。教育現場からは,教育研究法講座を受講した三河台小の坂本恵子先生・梁川中の我彦武先生の研究報告。アイディア紹介として,浪江高の畠山みつ子先生から「書道の創作指導」を。講座受講感想を社川小の青木むつ子先生から。特色ある学習環境紹介欄には,耶麻郡山都中学校からいただきました。ありがとうどざいました。

 (編集子)


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