福島県教育センター所報ふくしま No.95(H02/1990.6) -013/038page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

所員個人研究 _(中・高理科)

簡易光電タイマーの工夫

科学技術教育部  村 山 正 之

1. はじめに

 力学の実験では,その基本量である時間を測定する場面が多い。時間を数字で表示するものには,電気式ストップウォッチや光電スイッチ付きストップウォッチがあるが相当高価である。

 ここでは,製作が容易で安価にでき,数を揃えて生徒実験用として使用することを目的とした簡易光電タイマーについて報告する。1/100秒まで表示できる市販のデジタルストップウォッチを利用したもの(参考文献1)2))である。

  2.ストップウォッチの改造

 (1)押しボタンの機能

 デジタルストップウォッチの押しボタンはほぼ 図1 のようになっている。改造してもこの機能は変えずに,本来のストップウォッチとして使用できるようにする。

図1
図1

(2)ストップウォッチ内の配線

 1.マイナスドライバーで押しボタンを広げ外す。

 2.ネジを緩め裏蓋を外す。

 3.2本の細い導線をSTART/STOP端子と電池のマイナス端子にそれぞれはんだ付けする。

 図2
図2

3. 光電スイッチの回路

 光電スイッチの回路は参考文献1)2)等にはあるが,ここでは次の3点に配慮した。

 ○外部電源は単三形乾電池1個

 ○できるだけシンプルな回路

 ○光源はペンライト シンプルな回路にするために,受光素子にはフォトトランジスタTPS601Aを用いた。TPS601Aは 図3 のように脚がエミッタとコレクタの2本だけである。

図3
図3


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。