福島県教育センター所報ふくしま No.97(H02/1990.11) -001/038page

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津田俊晴

記念特集号発刊にあたって


所長 津田 俊晴

 福島教育センターは、昭和46年4月に福島県教育研究所、福島県理科教育センターを足して以来、本年で20周年を迎えることとなりました。

 この20年の間、当教育センターは研修・研究・奉仕の三つの事業を柱として、常に学校教育に対応できる態勢を確立し、時代の進展を見すえた今日的課題と長期的展望に立った教育課題を摸索し、教育水準の維持向上に努めて参りました。

 教育センターが先人の方々の成果を継承し、このように歩み続けられたのは、先人の方々の御尽力と関係各位の皆様の御支援によるもので、ここに衷心より感謝申し上げます。

 現在は、新学習指導要領への移行期であり、個性重視の教育への転換、画一性から多様性への転換、知るという知識教育から考える力を強くする教育への転換など教育が大きな転換期にさしかかっております。

 また、今の時代は、世界のいろいろな分野で大きな変化が起こっており、未来がどのような時代となるのか予測するのが難しい状況にあります。

 しかし、子どもたちが、末来に生きる人たちであるという事実に注目するとき、未来の時代を考えた教育は非常に大切なものであります。

 このような視点から、学校においては、生涯教育の観点を重視した教育へと大きく転換させ、学習のための意欲、能力の涵養を中心に、子どもたちの個性に応じた教育内容・方法の多様化などを推進しなければならないと思うものです。

 そして、この推進の原動力は、「教育は人にあり」といわれるように、直接教育に携わる教師の判断と実践に負うところが多いのであります。

 この意味において、私たち教師は、職能成長に主体的に取り組み、社会的要請に正しくこたえることが期待されることになる訳でありますが、教育センターといたしましては、これらのことを踏まえ、20周年を迎えるにあたり、「21世紀に向けての教育センターのありかたを求めて」というタイトルで記念特集号を発行することにいたしました。

 これは、教育センター関係者が本県教育の更なる充実、発展に思いを致し、自らの職責を痛感し、明日への教育に思いをめぐらしたものであります。

 私たち教師が変化する時代の教育を担い、社会的責任に十分こたえられるよう、当教育センターでは研修・研究・奉仕の事業に、創意工夫を凝し推進して参りますので、関係各位の皆様の御支援をお願い申し上げます。


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