福島県教育センター所報ふくしま No.104(H04/1992.8) -037/038page

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立体写真で雲の様子をとらえる

科学技術教育部理科教育係

 地学領域では,事象のスケールが大きいため,現場で観察するとしても,その立体的広がりを感覚的にとらえられない場合があります。これを補う方法として,立体写真の利用があります。原理は,右図のように,適度な距離をおいて2か所で1つの対象の写真を撮り,得られた2枚の写真を眼前に並べて立体視するものです。撮影地点間の距離は,対象までの距離の1/20程度が適当です。
立体写真の原理
 作例1は,同じ焦点距離のカメラ2台(すばやく移動すれば1台でも可能)で約300m離れて撮影したもので,それぞれの雲の形,距離・高さの違いがよく分かります。

 作例2は,速度の大きい乗り物(飛行機)を利用し,1台のカメラでいながらにして撮影したもので,サンゴ礁の海の上空に広がる積雲の群れがいずれも垂直に発達しつつあるのがよく分かります。

 これらの写真を立体視するには,肉眼だけでもできますが,2枚のルーぺを用いて作った,スライド用ステレオルーぺ(教育センターで開発)を用いれば一番簡単でだれにでも可能です。
雲の写真 

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