福島県教育センター所報ふくしま No.105(H04/1992.11) -012/038page

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所員個人研究
(中学校 数学科)

 数学科 「課題学習」におけるコンピュータの活用

 科学技術教育部   藤 田  充 


1 はじめに

 新学習指導要領において,算数・数学科の目的に,「主体的に取り組む能力や態度を育成すること」が追加され,中学校では「課題学習」が新設された。
 本研究では,この「課題学習」をより効果的に指導するため,コンピュータの活用を図り,生徒が主体的に学習できる指導法を追究した。

2 ソフトウェアの作成と実践

(1)課題の設定
 課題を「コンピュータを使って問題を解こう。」とし,コンピュータの機能を生かし,効果的に活用できる領域として図形領域「平面図形」を取り上げた。

1. 内容
基礎的内容から応用的な内容を扱う問題を提示し,生徒一人一人が,自分に合った問題を選択し,コンピュータを活用して解決する。
2. ねらい
一人一人の生徒が主体的に追究する過程を大切にし,「平面図形」の知識と技能の習得を確実なものにさせるとともに,数学的な見方や考え方を実感させ,問題解決を通して,学ぶことの楽しさや成就感を体得させる。
3. 留意点
コンパスや定規を操作する技能を習得させることや図形の直感・概念を拡張させるには,コンピュータの画面操作だけでは十分でないので,コンピュータと他の教具とを組み合わせて指導する。

(2)ソフトウェアの内容
 「課題学習」で使用するソフトウヱアは,学習内容や生徒の実態に応じて活用できるものであり,主体的な学習活動を高めるために有効に働くものでなければならない。そこで,メニューから必要なプログラムを選択できるソフトウェアを作成し,個人差に応じた活用ができるようにした。図形の用語の意味や作図の方法を画面で説明したりする提示型や,画面上で図形を回転させたりするシミュレーション型の10数本のショートプログラムを作成し,一括してメニュー形式にした。(下図参照)

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