福島県教育センター所報ふくしま No.107(H05/1993.6) -033/038page
社会科新聞 作成には自分の考えをまとめたり,複数のことがらや考えを比較したり関連させたりする過程が必要となる。
また,皆に見てもらうものをつくるので,表現力も養われる。
2. 資 料
○ワークシート 第 4 時
○新 聞
(5)検証授業の結果
事前・事後の結果を比べると「考える」「話し合う」が上位に移行している。
1.テーマについて興昧をもって取り組んだ 4.0
2.テーマに関して積極的に調べた 3.6
3.他人の考えと自分の考えを比べ自分の考えを改めたり見直した 4.0
4.いろいろな情報を関連させて考えた 4.1
5.新聞づくりに積極的に取り組んだ 4.0
6.新聞の内容を工夫した 3.3
7.他人の新聞のよいところを見つけた 4.2
8.テーマ学習をして満足感があった 4.4
今回の研究では 8 が高かったことが最大の成果といえる。また, 3 4 も高いことから,授業を通して思考力を駆使することができたといえる。5.研究のまとめと今後の課題
一つのテーマについて調べたり,考えたり,話し合わせたりすることで,総合的な学習能力が高まると思われる。今回の研究では,思考力を高める手立てに重点を置いたが,資料を見るかぎり一応の成果があったといえる。しかし,これは平素の授業が裏づけとして成立していることが必要であり,基礎・基本の定着があって初めて可能であるといっても過言ではない。
今後は,情意面の評価や個に応じた課題づくり,体験学習を取り入れた授業の工夫について研究を深めたい。