福島県教育センター所報ふくしま No.109(H05/1993.11) -011/038page
る。LEDの点灯の仕方は,プログラムを工夫することによって変えることができる。
図5 8個のLEDを制御する教材
図6 回路図
プログラムの例 (ダイレクトモード)
- OUT 64,85−奇数番を点灯
- OUT 64,170−偶数番を点灯
- OUT 64,15−L1からL4まで点灯
(3)6ビット信号による3モーターの制御教材
模型のブルドーザーのの動きを制御するためには,左右のキャタピラとショベルを動かす3個のモーターを制御しなければならない。
1個のモーターで正転・逆転を行わせるには,電流の向きを切り替えねばならず,2個のリレーがあればそれが可能となる。ここで3個のモーターを用いるので6個のリレーを使用した。6個のリレーは6ビットの信号で制御することができる。図7 3個のモーターを制御する教材
図8 制御対象のブルドーザー
図9 回路図
図10 パソコンと接続した様子
プログラムの例 (ダイレクトモード)
- OUT 64,4−右に曲がる
- OUT 64,5−前進する
- OUT 64,16−ショベル昇降
4.おわりに
本研究から,次のことが言える。
(1)教材に用いた部品は安価で製作も容易であり,生徒が製作することも可能である。
(2)プログラムの工夫で制御対象の動作が変わり,プログラムの学習にも利用できる。
(3)2進数と10進数の関係を視覚的に捉えることができる。
(4)「電気」領域や「機械」領域とも融合させ,発展性をもたせることができる。
(5)「制御」の概念を理解させるうえでの有効性の検証や指導計画における「制御」の位置付けについては,今後の課題である。