福島県教育センター所報ふくしま No.115(H07/1995.7) -039/042page
講座だより
学校経営(A)講座
(対象・小,中,県立校教頭)
学 校 経 営 部
平成7年度,学校経営A講座は新しい教育課題への対応にかんがみ,学校経営者に求められる確かな 資質・能力の向上を目指すとともに,受講生のニーズに応えられる「魅力ある講座」への脱皮を図るため,運営内容に改善を加え新たにスタートしました。
1.(丸囲み)講座期間を「7泊10日」から「6泊9日」に短縮しました。 2.(丸囲み)受講生の研修意欲の高揚とその持続について特に重視しました。
3.(丸囲み)新しい教育課題に対応した経営感覚を高めることに重点を置きました。
- 学校経営のための理論の構築を図ること
- 学校経営のための実技力の向上に生かすこと
1 講座の「ねらい」が変わりました
これまでは,主題研究を講座の中心と考え,講座のねらいを「学校経営上の諸問題解決のための研修を行い,その識見と指導力を高めること」と していました。したがって,講座は主題研究に関する研修内容が大さな割合を占めていました。
これに対し,新しい講座では,まず主題研究を課題研究に改めました。これは,講座のねらいを「学校経営者としての研修を行い,望ましい学校運営を目指すための識見と実践カの向上を図る」に変えたことにあります。
「教育研究の手法を学び,自校の課題を実践に基づき実証的に改善していく」これが従来の講座の主たる内容でした。教頭職の立場にある受講者は 講座中,主題研究に関する研修に終始し,ゆとりのない中で協議・演習に精力を費やしていました。
新しい講座ではこうした反省に立ち,課題研究報告書の軽減化を図りました。それにともない,課題研究に関する協議・演習を最小限にし,学校経営のビジョンの確立に重点を置きました。
具体的には,全講義数15コマのうち13コマを前・ 中期に集中して行います。そうすることで中期までに学校経営の理論を構築し,その成果を課題研究に積極的に生かしたいと考えました。
2 講座の「講義」が増えました
新しい講座のねらいに着目し,従来からの講義 内容とその構成を次の視点で見直してみました。
- 教職員のモラールとモラルの高揚はどうか
- 教職員の教育指導力の向上はどうか
- 教職員の経営参加意欲の高揚はどうか
- 研修体制の確立はどうか
- 教育環境・教育条件の整備はどうか
- 運営管理の評価はどうか
その結果,全体のバランスから見て1.と6.につ いて改善の必要性を感じました。
2.では「生涯学習における学校教育の役割」 (常葉学園大学教授 川野辺敏氏)の講座を新規に加えました。6.においては「わたしの実践的学校経営論」(森合小校長 岩谷敬恒氏)と「外か ら見える学校」(桑折町教育長 村岡房之助氏) の講義をそれぞれ加えました。
今年度前期講座は5月24日〜26日に実施されました。これまでにないゆとりの中で,受講生同士の学校経営論が熱っぽく論じ合われました。