-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-018/231page

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6)野外観察のエチケット

 1)自然を大切にする

 岩石・鉱物・化石などは長い年月を経て自然が作り出したものであるから,必要以上のむだな採集はやめましょう。

 また,採集のあとの岩くずは,他人に迷惑をかけないように始末しておきます。特に,文化財や保護区などに指定され,採集が禁じられている所では絶対に採集はしないことです。

 2)関係者から事前に了解をとる

 人家裏のがけの露頭調査のような場合,了解を事前に得ておくとよいし,川原のレキを調べたり標本を採集するときは,事前に県の河川課や関係する土木出張所に許可を得ておくことが大切です。

 3)生命の安全に気をつける

 野外は教室と異なり,事故にあう確率も高く,児童・生徒だけで活動する機会が多くなるので,危険防止の指導だけは徹底的に行っておかなくてはなりません。現地までの交通事情,露頭の安全性,休息地の安全性について事前に調査・確認しておくことが大切です。

3、地層に残された跡

1)れん(漣)浪

 河の浅瀬の砂の表面にきざなみのようなれん痕を見かけます。

 写真は福島市飯坂町穴原の摺上川左岸の川床近くで観察されるれん痕で,N30°Eの方向に波頭が並んでおり,一般に,上流側に緩傾斜,下流側に急傾斜面の波形ができることから,たい積当時,北東から南西方向
波の形の化石

波の形の化石

福島市飯坂町穴原(中新統)


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