日本の水彩画 |
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19世紀後半、ヨーロッパを風靡したオリエンタリズムやジャポニズム。印象派の画家、モネやゴッホなどが日本に憬れたことは有名ですが、そのころ水彩画の本場イギリスからも、次々に画家がやって来ました。産業革命によって絵の具の生産も工業化され、チューブ式の絵の具が登場。現在使われている絵の具の原型が出来上がりました。このように、手軽に持ち運べる絵の具が出来たことも手伝って、画家は水彩絵の具を携えて、あちこちへとスケッチに出かけるようになりました。日本人には見慣れているはずの風景。でも、彼ら、イギリス人が描いた日本の風景は、当時の日本人の目にとても新鮮に映りました。時は明治時代半ば。日本に水彩画のブームが起こりました。 |
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三宅克巳 |
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1分03秒
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来日したイギリス人画家ジョン・ヴォーレー・ジュニアや、アルフレット・ウイリアム・パーゾンズの作品展を見た三宅克巳は、忽然と自分の進むべき世界の入口が目の前に開かれたように思った、と感想を語っています。そして、彼が選んだのは水彩画専門画家となることでした。日よけに立てたよしずの前に佇む子供。茶店の中にも人の姿が見えます。三宅はまた、水彩画の勉強のために欧米に渡った最初の画家でもありました。 |
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大下藤次郎 |
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明治時代後半には、こうして水彩画専門を名乗る画家が現れました。その代表が、大下藤次郎でした。はじめめは、三宅克巳の影響を受けて水彩画に熱中した大下でしたが、やがて水彩画の技法書を書いたり、「みづゑ」という水彩画専門雑誌を創刊しました。また、日本水彩画会研究所という画塾を作って水彩画の普及に努めました。春雪の茶店に描かれているのはお寺の参道でしょうか。背景に並ぶ大きな木。微妙な色合いな葉が豊かに茂っています。行き交う人たちの着物姿には、江戸情緒の名残が感じられます。 |
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