帰去来 日本画家・安藤重春(3/4)

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マチエール
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ここで戦後の安藤作品の特徴を見てみよう。最大の特徴はそのマチエールにある。絵の具を塗るというよりも、絵の具を置いて盛る。それも繊細に置く。そして小さい凹凸をつけたマチエールは、幻想的なお伽話の世界のような雰囲気を醸し出している。このマチエールは東京美術学校の一年先輩で、安藤が尊敬してやまない、高山辰雄の影響という。
高山辰雄
時間: 49秒
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「高山さんは私の一年上で、先輩で、この先生にも助けられた。本当にもう、自分のね弟のように、指導してくれましたね。一緒に飲み食いして、ウチに訪問して、また色々指導してもらう。これは高山さん、本当に心から感謝しています。」
幼稚園の経営
時間: 15秒
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絵画制作と共に、安藤が戦後手がけたのが、幼稚園の経営である。ここで安藤は、幼児教育を行うと共に、児童画教育に力を入れている。

なぜ幼稚園を始めたか
時間: 1分23秒
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「戦争に日本が負けて、それは命からがらも命があったんだ。それでこれはどうしても日本再興には何かしなくては。それには自分でできるのは、これは芸術だ。文化の灯をともさなくては。それと同時に今度は子供をね、立派に育て上げて次の時代を背負ってもらわなくては、とういうので兄とと手を携えまして、この神社を開放して子供を育てたわけです。そして子供たちが、この幼稚園を見ると、あるいは考えると『ああっ』と心の故郷にしてもらいたい、とこれが私の念願。」
作品「レッスン」
時間: 42秒
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その幼稚園の日常を描いた作品もある。園児たちの元気な歌声が聞こえてきそうな『レッスン』。雨の午後、園児たちが家路を急ぐ様子を描いた『雨の花』。二階の園長室から園庭を見た構図である。独特の幻想的なタッチが、園児をいつくしむ心を思い起こさせる安藤の代表作である。
回顧展
時間: 43秒
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平成11年2月、郡山市立美術館では、安藤の業績を辿る回顧展を開催した。そこに安藤は自らの思いを書いた書を寄せている。灯火。音もなく静かに時は過ぎ行くが、思い出は消えない。50年前の敗戦。故郷の無残な姿にびっくり仰天した。一本の文化の灯火を燃やし続けたいと今日に至ったが、大なり小なり燃え続けているのは嬉しい。平成11年、安藤重春。

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