アイヅタカサトカイギュウを学ぼう(2/2)

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貴重な化石
時間: 2分03秒
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高郷村郷土資料館にはこのステラーカイギュウの2分の1スケールの模型が展示されています。アイヅタカサトカイギュウはこのステラーカイギュウの先祖に当たりますのでよく似ていると思われます。それでは、アイヅタカサトカイギュウにはどんな特徴があるのでしょうか。現在わかっている最も大きな特徴は歯の周辺部です。歯そのものの化石はまだ発見されていませんが、歯根が埋まっていた穴、歯槽があります。これを見ると歯槽穴の配列がヤマガタダイカイギュウと異なります。また、歯も付く骨、歯槽突起が狭いことから、歯も小さかったと思われます。それに、歯槽突起の外側の形がヤマガタダイカイギュウやもっと古いカイギュウよりむしろ新しいタイプのカイギュウ、クエスタカイギュウやステラーカイギュウの形に似ています。また、コウトウカが大きいこともアイヅタカサトカイギュウの特徴です。アメリカのカイギュウ研究者ドグニング博士によると、アイヅタカサトカイギュウの仲間は冷たい海に適用し、体も大きくなる一方、歯は退化しなくなっていくと述べています。アイヅタカサトカイギュウは歯が退化してなくなっていく中間の段階にあります。ステラーカイギュウなどになると歯は全くありません。このようにアイヅタカサトカイギュウはカイギュウの歴史を見ることが出来る、貴重な化石なのです。
未来に残す
時間: 1分36秒
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現在、ジュゴンやマナティの数はとても少なくなっています。多くの人が世話をして絶滅の危機から救おうとしています。ステラーカイギュウのように人間の手によって採り尽くされるような悲劇は二度と繰り返してはいけません。私たちは、私たちの命の源である自然を未来に残す義務があります。化石として生まれ変わったアイヅタカサトカイギュウもカイギュウのことをよく理解し、考え、想像する事で私たちの胸の中で生き続けていくことでしょう。私たちを育ててくれたこの高郷の自然をこれからも未来に残さなければなりません。私たち自身も長く積み重ねられてきた歴史の一部になるのですから。

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高郷村、高郷村文化財保護審議会の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。