800万年前は海だった 高郷の地層と化石を探る(2/3)

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荻野層
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この緑色の地層は荻野層です。大谷やおぎの駅付近で見られます。これは、緑色凝灰岩という岩で火山噴火によって噴出した火山灰が海の底に溜まって岩になったものです。このような岩々は福島県では会津地方にだけ見られる珍しい岩石です。高郷村の緑色凝灰岩は荻野石として石塀や灯篭などに使われています。この頃の高郷は火山活動のの盛んな海だった事がわかるのです。
漆窪層
時間: 27秒
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これは、漆窪層です。泥で出来た泥岩層で漆窪や吹屋などで見ることが出来ます。漆窪層からは魚や貝などの海に住む動物の化石が多く発見されています。水深およそ200メートルの海だと言われています。
塩坪層
時間: 1分32秒
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これは塩坪層です。砂から出来た砂岩などで出来ています。塩坪橋付近やシモカワイなどなどで見ることが出来ます。塩坪層からはウニ、貝、魚などの海に住む動物の化石が多く見られます。漆窪層や塩坪層からさいしゅつする貝化石は山動物化石群しおばら動物化石群としてそれぞれやや深い海と浅い海に住む貝として分類されています。また、鯨やカイギュウなどの海に住む哺乳動物の化石も次々に発見されています。およそ800万年前のこの頃の日本は一部大陸とつながっていました。ここ高郷は日本海の1つの湾のような内海だったと思われます。だんだんと海底が盛り上がり、海は狭く、そして浅くなってゆきました。塩坪層の時代の終わり頃は水深10メートルほどの浅い海になりました。海の底に残された波のあと、漣痕も高郷近辺に見ることが出来ます。

藤峠層
時間: 37秒
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これは藤峠層です。およそ400万年前の地層で池ノ原から西羽賀へまた漆窪から軽沢峠に至る道路沿いで見ることが出来ます。藤峠層からはシジミやアゲマキ貝などの化石や陸地に生える草や木の化石などが発見されています。このことからこの頃の高郷は湖だったと思われます。
河岸段丘
時間: 57秒
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阿賀川と只見川沿いには4段から6段の河岸段丘が見られます。この河岸段丘のヘイタン面は大昔の川床のヘイタン面で、地盤が隆起するたびに新しい川床が作られふるいヘイタン面は上に残り、まるでひな壇のように数段の段球面が出来たのです。この段丘の崖には川の上流から運ばれてきた砂などが固まらずに堆積した水平の地層が見られます。その水平層の中には軽石の地層が見られます。この地層はおよそ5000年前只見川上流の沼沢火山が大噴火を起こしたときの軽石などが流れてきて川底に溜まって出来たものです。
利田層
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およそ1500万年前、深い海の時代の利田層。海底火山の活動が激しい時代に作られた荻野層。漆窪層の頃は火山活動も穏やかでやや深い海でした。鯨、カイギュウ、セイウチの先祖、それに貝など、豊かな海の動物たちが生息した浅い海の時代800万年前の塩坪層。会津最後の海でした。400万年前は藤峠層の頃。湖などの近くに森林が茂っていました。そして、現在のような山と川のおりなす美しい高郷の地形が出来たのです。

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高郷村、高郷村文化財保護審議会の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。