からむし織 2000年 魂の伝承(1/4)

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タイトル
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からむし織 2000年 魂の伝承
国選定保存技術
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からむしの生産と苧引きと呼ばれる繊維を取り出す技術は、現在、国選定保存技術に定められています。昭和村のからむしは、室町時代の初期、当時の会津の藩主だった芦名盛政が栽培を奨励したのが始まりと言われています。からむしは、苧麻、または青苧と呼ばれる植物です。技術の粋を集めた最高級の織物として、日本各地でもてはやされてきました。しかし、からむしは徐々にその姿を消し、今ではその栽培技術は沖縄の宮古島を含む八重山地方と、ここ昭和村に残るだけです。
からむし織の良さ
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からむし織りは通気性・吸湿性に優れ、さらりとした肌触りが良いのが特徴です。肌の気化熱を奪う特異な繊維は、氷をまとった様な涼しさと表現されてきました。からむしの良さを引き出すには、人の手で作ることが最も良く、およそ600年にわたる間、ほぼ変わらぬ作業工程で受け継がれてきました。そして2000年、時代の流れとともに、代々受け継がれてきた技術を保存していく試みを追った、1年間の記録です。

時間: 44秒
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昭和村が新緑に包まれる5月、からむしの仕事はまず、畑から始まります。畑の土は、粘土質にいくらかの砂や石が混じったものが良いとされています。これが、からむしです。イラクサ科カラムシ属の植物で、茎の部分が刈り取られても根は生き続ける、いわゆる宿根草です。植え付けをして3年目から収穫できるようになります。
からむし焼き
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5月21日、この日は24節気の一つ、小満。暖かさに誘われて、すべての生き物が活動を始める頃とされています。この日を目安に、からむし焼きの作業が行われます。畑にはすでに、からむしの芽が顔を見せていますが、この芽を一度焼き払い、次に出てくる芽を収穫するのです。「これはだめなのです。というのはこれは繊維が萎縮している様な感じで裂けないと言われています。これを焼いてしまって新芽が一斉に出てくる、それを期待して焼くのです。」からむし焼きの日、雑草を取り除き、萱を均等に敷き詰めました。そして、数時間後、からむし焼きはからむしの根に刺激を与えて発芽を促し、一斉に芽を出させることで丈を揃え、できるだけ同じ品質のからむしを作ることを目的としています。また、害虫の卵を駆除したり、焼いた後の灰を肥料にする側面も持ち合わせています。この日のからむし焼きを、昭和村の子供達が見守っていました。代々受け継がれたからむし作りは、次の世代へと引き継がねばなりません。この炎は子供達の目にしっかりと焼きついたことでしょう。「からむしは作り終わったものしかみた事がなかったけど、こういうのを見て、すごい手間がかかってるんだなと思いました。」からむしは、芽は焼かれてもしっかりと土の中で生きています。
肥料蒔き 垣作り
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からむし焼きの翌日、畑に肥料を蒔きます。肥料には、昔は人の排泄物を薄めたものを使っていましたが、現在は鶏の糞、鶏糞などの有機質肥料を使っています。肥料を蒔いた後は、藁をまんべんなく敷き詰ます。雑草除けや、土の温度を調節する役割があります。作業をする人の中には、若い女性の姿もありました。からむし織りを体験するために、全国からやって来た織姫です。畑の周りでも作業が始まりました。垣を作っています。杭を立て、柵を結い、萱で垣を作ります。垣は、からむしを育てる上で欠かすことはできません。「風が吹くとからむしが擦れて、傷がつきますから、傷がつくと繊維まで傷がつきますから、それが風除けの一番の目的ですね。それから、獣なんかも入らないように。もっとも、人間も刈り取りまでは中には入りませんから。」 その他に、垣の際までからむしが均等に伸びるようになるなどの効果があります。 そして、昭和村は夏へ。

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昭和村、(財)地域創造の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。