ふるさと川俣の名山 -042/104page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

【隠津島(おきつしま)神社から山頂へ】

 東和町木幡には、旗祭りで有名な隠津島神社(別名木幡の弁天様)がある。この隠津島神社の左奥からは、木幡山への登山口となる。

 経塚への小さな案内板があるので、それを目印に、急な上り坂を登ること25分ほどで、蔵王経塚に着く。ここからは、北に向かって尾根道を進むと約15分で木幡山の山頂に着く。

【生活の中の木幡山・福沢羽山】

 羽山神社(東福沢字麓1)の祭礼日は、4月15日である。

 「羽山ごもり」は、旧暦11月16日のお昼から1年権立がおこもり堂になっている地蔵堂に集まり、焚き物を集めたり、明日はいて登るワラジを作ったり、カッポの木で木刀(実は男根)を作ったりして、夕方水垢裡をとりタ飯を食べて不眠の(原則はそうであるが、コタツで居眠りをしたり、トランプ、カルタで遊ぶ者もある)おつとめにはいる。 (川俣町史資料)

 大綱木の「羽山ごもり」は旧暦11月17日〜18日、木幡の旗祭りに合流する羽山ごもりであって、それにのりわらによる御託宣が間にはさまるのである。11月18日の朝早く水ごりをとり、御祈祷をあげ朝食をたべる。朝食が終わると昼食のための餅をつき出発の準備である。腰に木刀をさし頭に鉢巻き、薄着に草鞋をはき五色の幟を立てて桐の木のホラを吹き、法印の祈祷の詞を唱和しつつ10時に出発。不動坂から木幡山に登る。途中立木に放れ駒のお札をはさんで登る。子供たちは放れ駒のお札をほしがって群がって奪い合う。木幡山頂で木幡の旗祭りの倶と出会い羽山様に向う。羽山様につくと御祈祷と唱和がありおがんで木幡神社へ下り御祈祷。礼拝して山頂を北に向って西五十沢羽山様で御祈祷をあげ大綱木へ向って下りる途中の岩場で権立よばりをして、中組に下りておこもり堂にもどり餅を食べる。(川俣町史資料)

 木幡の弁天様春祭りは、4月29日に行われる。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は川俣町教育委員会に帰属します。
川俣町教育委員会の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。