ふるさと川俣の名山 -082/104page
脚の生えた白蛇
羽黒山権現に仕える動物は、4本脚のある白蛇で山の中に棲むといわれる。
麓山ごもり
春日神社に村内の氏子が参集し、夜を明かして身を清め、神社の裏から尾根伝いに登り、山頂で祈願をして下山した。
雨乞い
早天が続き、水田に水が不足した時に雨乞いの祈願をした。村民は春日神社に蓑笠をつけて参集し山頂に登り、天に向かって「雨たんもいおうや。西から雲ぶったってざあざあと降ってこう」と唱えて祈った。その後山を下り雷の雷神様に参拝して解散した。
雷様の歳とり
元日の朝、夜の明けない暗いうちに羽黒山権現様にお参りをして、山頂から雷様の年をとった方角を確認して、今年の作(農作物の豊凶)を占うものである。昔の正月は旧暦であったので、山頂からの眺めは真っ暗であるが、明るく輝いて消える方向を認めることができるこの方角が雷様の歳をとった方角であるといわれる。この輝く方向が東であると豊作の兆しであると伝えられている。
開墾によるソバの栽培
庚申塔から東へ進むと緩やかな斜面が広がる。昭和20年、食糧増産のかけ声のもと、ここを川俣国民学校と川俣女学校の生徒が開墾してソバを栽培した。