月舘町伝承民話集 -022/200page

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しかし字町にはその後も不審火が何回も起ったりしたので、部落の人々は神下しや口寄せのお告げなどに心を動かすようになって来ました。

 だれいうとなく「秋山法印のたたりがあって字町に火災が起きるのだ」と、いう噂がひろまりました。そして部落の人たちは大変恐しくなりました。そこで部落内の人々が相談して、秋山法印の霊を安洞霊神とし て祀り神明神社の境内に秋山白雲霊神の碑を建て、毎年旧2月13日の命日にお祭りを行うことになりまし た。それから火災もなくなり、また字町部落では年中休みなく毎晩立番をして、夜警を行っているのです。

 神明神社本殿の右側に秋山白雲霊神と刻んだ側面に文政5年2月菅紀隆造之と銘ある石碑が建っており、 参詣する人も多く、永くこの物語も伝わって行くことでしょう。


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