月舘町伝承民話集 -070/200page

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を集めて苗代かき遊びをやらせたところ、子どもたちはみんな元気を取りもどし、いつの間にか熟もなくな って前よりも元気になったとのことです。それから部落の人たちが相談をして赤井堂に地蔵さまのお堂をた てて、ていねいにお祭りしたということです。部落では、「しろかき地蔵」さまといって信仰する人が大勢おり ます。健康でたくましい子どもを育てたい親は昔も今もこの地蔵さまに祈願するといわれています。

延(のべ) 田 の 大 蛇

 今から百四、五十年ほど前のことです。細布に留太郎という人が住んでいました。毎日山へ行って薪(たきぎ)をとっ たり、草刈りに行って働いていました。ある夏の日のことです。延田の山奥に藤草を取りに行きました。そ の日に限って良い藤つるが見つかりませんでした。

 留太郎はどんどん山奥へ入ってしまいました。自分の歩いてきた道も、わからない程山の奥深くまよいこ


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