月舘町伝承民話集 -089/200page

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 家人はある名僧をたずねて、この娘の命について聞いたところ
「それは蛇の邪霊のたたりだ。心配するこ とはない。五月五日の節句の日によもぎとしょうぶをとってきて、それを風呂に入れ、娘に入浴させるがよい。」
といわれてきたという。それで早速娘を薬湯に入れたら、たくさんの蛇の子が腹から出て、娘はうす紙をはがすよう に生気をとり戻し、蛇もこなくなったという。あとで祠をたてて、蛇の霊を祀ったということだったど。

 節句によもぎと、しようぶの湯をわかすならわしは、そのときから起きたんだど。


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