月舘町伝承民話集 -148/200page

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ると、

 1、機 織 神 社  小 手 姫    祭神

 1、蚕 影 神 社  赫 夜 姫   (祭神欽明天皇女)金色姫

 1、白 瀧 神 社  白 瀧 姫    祭神

 1、犬 頭 神 社  犬 頭 大 明 神

小手姫、赫夜姫、白瀧姫が地方産業の開拓者であるという事は疑う余地がない。その何れもが婦人であると いう事も注意を要する点で、これは歴史上の蚕神に於けるが如き蚕糸を業とする氏族が、歴史上著名なその一族の祖先または首長たりし人を神として祀ったというのとは趣を異にし、これは歴史上には全々無名な蚕 糸業の実際家を祀ったのである。(原文のまゝ)以上の様に養蚕、機織りの始祖として認めているのである。

1、女神山頂の祭神

 小手姫記事及古事と飯野佐藤氏文書にある、女神山頂の祭神は伊佐奈岐、伊佐奈美、多久機千々比呼命と 小手姫の四柱の神が祀られている事を教えているけれども、此の神々をお祀りしたのはだれなのか。一メ森 文書の頂上に二種の神、伊佐奈岐、伊佐奈美を祀り置きし。と聞くより小手姫直ちに頂上に登り参拝す。とあるのは以前より祀ってあったというのだろうか。

 小手姫、糠手、錦代皇女達の創意で代々の大伴家の祖先よりの氏神を頂上に従者をして祀らせ、お祭りし て来た事の報告によって直様お参りしたという事の意味ではないかと考えられる。それは小手姫以前に、こ の地方に大和の国初めの説話、伊佐奈岐、伊佐奈美の神を知っていたとは考えられないからである。多久機


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