「ふるさとの小径を行く」 -002/168page
岩内団地の先住者
岩内遺跡御代田岩内団地造成中に大量の鉄津(てつし)が発見されました。鉄津というのは、鉄を溶かしたときにできるもので、製鉄か鍛冶を行ったところにみられます。
鉄滓に混じって羽口(はぐち)と呼ばれる土管の細いものの折れたものも出ました。これは、空気を送って火力をあげるために使われたものです。
鉄滓は、長径十五〜二十センチもあるものも多く、重さは五〇〇グラムから一キログラム、中には二キロに及ぶものもありました。羽口は、先がやや細くなり先端は高温のためとけていますが、外径は八センチ近くあり、先端でも六センチぐらいで、中に直径ニセンチぐらいの穴があいています。鉄津、羽口ともに比較的大型なのが特徴です。
時代等についてはわかりませんが、近くに鍛冶荒神が祀られていることなどから、あまり古いものではないようにみられます。
御代田氏の居館
花館跡御代田、五幸山の麓に近いこのあたりに、かつて館があったとのことで未だに地名に残っています。口伝によると、三春城主田村氏の臣御代田惣左衛門の居館とわれています。