「ふるさとの小径を行く」 -023/168page

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佐藤氏の居館
坂下館跡

 糠田岳林寺の北方にある小高い山が館跡といわれているところで、現在は果樹・桑園になっています。

 当館は、建仁の昔、鎌倉の将軍源頼家に仕えていた佐藤信季という人がこの地にて帰農し、名を弥右衛門と改めて住いしたところと伝えられています。

 館跡とみられるところは、五反歩(五十アール)ほどもあり、自然の土塁の館です。本丸とか、ニノ丸の跡と伝えられるところも残っています。

 佐藤氏の子孫は代々ここに住まいし、天正時代には上杉家の家臣、小手六十三騎の中に「糠田村、二百石、佐藤弥右衛門」の名が見えます。

 なお、佐藤弥右衛門が持仏として信仰したと伝えられる「勢至菩薩」を安置する御堂も佐藤氏によって奉持されて今日に至っています。

坂下館全景(昭和49年写)
坂下館全景(昭和49年写)


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