「ふるさとの小径を行く」 -043/168page

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岩内の阿弥陀堂

 御代田の旧県道から岩内団地へ至る交差点近くの高台に建つ御堂が「岩内の阿弥陀堂」で御本尊に阿弥陀如来像を安置しております。

 寛文十三年(一六七四)の記録に「元禄六年、岩内前に六載あり…」とあることから、元禄の頃に何らかの堂宇のあったことが伺えます。現在の地に移されたのは、明和元年(一七六四)のことで、それまではもっと下の方にあったと伝えられています。現在地に移ってから漸次石塔なども建立されたもののようです。信達二郡村誌には「阿弥陀堂岩内に在り(中略)明和四年甲申十二月本村加藤善四郎建立」と記されていますがその出典は不明です。

 かつて、御堂の上に「奥州うらがれの松」という有名な大木があって御堂の上にまで覆いかぶさり風光明眉なところでしたが、大正年間に落雷のために枯れ、現在はその跡に記念碑の立つのみとなりました。また境内に建つ数基の石塔の中には梵字の名号碑もみられます。

岩内の阿弥陀如来像と森芳吉氏作増長天像
岩内の阿弥陀如来像と森芳吉氏作増長天像


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