「ふるさとの小径を行く」 -060/168page
永作地蔵尊
県道広畑線、布川遊園地より北へ百メートル、道のすぐ側に真新しい堂宇があります。これが、小手郷巡礼礼所六番、一盃盛地蔵尊または、永作地蔵尊そしていぼ地蔵とも呼ばれて人々に親しまれている地蔵尊を安置する地蔵堂です。
本尊は、花崗岩で作られ、台座とも高さ一.四メートルの大きいもので、台座に享保十九年七月、施主稲村○○、梅村泰助両名と記されています。
各地にみられるいぼ地蔵と同じく、いぼのできたとき、心願をかけると落ちるといわれ、俚人の信仰を集め、身にあまるほどの衣裳を着、奉納の旗に囲まれておわします。
本堂は、広畑線道路改修により、従来の所より北へ三〇メートルのところに昭和五十三年にたてられました。間口三間、奥行二間半です。前は堂内に地蔵尊を安置しておりましたが、新築なった御堂では本像を堂宇外に安置してあります。 地蔵尊は元来堂宇内に納めるものではないとの考えによるものだそうです。