「ふるさとの小径を行く」 -063/168page
最滝(もたき)大明神
月舘町の東端、相馬郡飯館村との境にある最登山(六二五メートル)の西側の中腹の谷間に鎮座まします。
祭神は最滝大明神、稲荷大明神、山神の三柱で岫城主であった本田氏の氏神です。
天明年間には、近郷からの参詣者も多く、信仰者で賑わったらしく、相馬方面から賓銭泥棒が「かます」を背負って、最登山の東側の北ノ沢より山を越えてきたという話も残っています。
また、江戸末期には、境内にある六畳敷もある大石が賭博場に利用されたということです。この大石は、大正二年の洪水で現在のように傾きました。
この近くにある最登の滝はすばらしい景色ですが訪れる人とてもなく、秘境そのものです。