「ふるさとの小径を行く」 -109/168page
馬城内の
熊野神社と荒人神社上手渡一番組公民館から西へ百五十メートル、山の頂近くに鳥居があり、熊野神社と荒人神社が合祀された小社があります。
社は、熊を退治した老婦が、熊の崇りを恐れて熊野神社に祀り、やがて里人がその勇婦を荒人神に祀ったものと伝えられています。
建立以来、安産の守り神として尊崇され、懐妊した婦人は荒人神社に詣で、安産を祈念して社殿にそなえられた枕を一こ借り受け、出産後に新しい枕を一こそなえてお返しするならわしが今でも続き、社殿には新旧とりまぜた枕がうず高く積みあげられていて信仰の盛んな様子がうかがえます。