「ふるさとの小径を行く」 -127/168page
東香山耕雲寺
下手渡集落より西方へ約二百メートル入ったところに、一見民家と思われるような赤い屋根の建物が下手渡藩ゆかりの「東香山耕雲寺」です。
この寺は、天正三年(一五七五)秋、斎藤重蔵はじめ、下手渡の信者達の懇請により、川俣町頭陀寺九世金室全菊禅師が寺窪の地に一宇を建立し「東香山高雲寺」と称したのが始まりとされています。
第四世洞嶽和尚の代に堂宇焼滅し、五世渕大和尚の代に、現在地(上代)に再建し、これより高を耕に改めて「耕雲寺」と称するようになりました。
明治元年のいわゆる戊辰戦争のとき兵焚にかかり、堂宇伽藍がことごとく焼失、とりあえず仮堂を再建明治十七年に至りようやく伽藍堂宇が完成したもの