「ふるさとの小径を行く」 -151/168page
えぼし石
信達一統誌の下糠田邨のところに、包石、琴琶石、座頭石、伝女石(待女石?)、傾城石、の五石の名があり、それぞれに歌がついています。包石は、「つつみ石」と読むものとみられますが、この石を除いて、現在それらしい石は見当りません。
この五石とは別につい最近まで、月舘の七石と言われたものをあげてみます。
えぼし石、川越の入口、月舘電話局の後ろに、高さ五メートルもある花崗岩が立木をしのいで立っています。その形が、昔のかぶりもの「えぼし」に似 ているのでこう名づけられたのでしょう。側に大きなしだれ桜があり春の頃は一段と良い眺めです。
ふくろ石、えぼし石の近くにありましたが石材として割られました。三つの大きな石だったそうです。
口あけ石、口明石と書かれていますが、山の中腹に大きく口を開けていたのでこの名があります。前のふくろ石と組んで、陰陽を表わすといいます。
つつみ石、川越の道沿いにあります。たたけば、ポン・ポンとつつみのような音がするので名づけられたものといわれます。
たたみ石、今の電報電話局のあたりまで広瀬川が蛇行して流れていました。その頃川岸にあって、平らな石だったということです。
よばり石(一四九ぺージ)