上川崎和紙 -009/017page

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4 楮皮煮(煮熟)

水で丁寧にゆすいだ楮皮を大釜で煮る。煮釜に水とソーダ灰を入れて沸騰したら、原料をほぐしながら入れる。30分ごとにムラができないようにひっくり返して2〜3時間ほど煮て蒸らす。紙漉き工程の中でも火加減、水加減、楮皮の入れるタイミングなど長い経験が必要で製品の出来に大きく関わる作業。

楮皮煮

5 楮だし(塵取り)

煮上げた楮皮を清水の中でゆすぎながらカマを使って一本一本に付いている塵やアクを取り除いていく。この作業をカツダシと呼ぶ。ここでいう塵とは楮皮に残った粗皮や、スジという茶褐色の繊維のことである。一日中水辺に座って行う辛い作業でもある。

楮だし

6 カズブチ(叩解)

現在は、右の写真のようなピーター機うあ打盤機を使うことが多くなったが、昔は洗い終えた楮を石台か厚い木の台の上で叩き、繊維を叩いていた。その場合は、まず太く重い樫の棒を両手に持って叩く「大ぶち」、次に細い棒で叩く「子ぶち」の順に行う。

カズブチ


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