平成13・14年度版 ふるさと郡山の歴史 -012/041page
3 古墳時代
▲腕輪形石製品(大安場1号館)アレー!これはなんですか。 きれいですね。 どこで見つかったものですか。 だれが使ったのですか。 博士教えてください。
はい、これは腕輪形石製品といわれるものなんだよ。
郡山市田村町の大安場古墳群の1号館の頂上から出土したものなんだ。この古墳からは 石釧以外にもいろいろなものが出土したんだよ。この大安場古墳群の調査や腕輪形石製品の発見により、いろいろなことがわかったんだよ。 どんなことがわかったか探ってみよう。
▲全長80m以上あり、東北地方の前方後方墳の中で最大だ。大安場古墳では現在5つの古墳が確認されています。1番大きい1号墳は全長80メートルを越す前方後方墳で 前方後方墳の中では東北最大の古墳です。
▲1号墳の埋葬施設と副葬品
1号墳は平成7年の調査によって古墳であることが確認され、その後の調査によって出土した土器から古墳時代前期 (4世紀)の古墳であることも確認されています。
発見された腕輪形石製品は、下のような状態で古墳の後方部の頂上に設けられた埋葬(まいそう)施設の 中から見つかったものです。この腕輪形石製品は、大和政権から与えられたものと考えられています。
そのため埋葬された人は大和政権と深いかかわりをもった有力豪族とみることができます。古墳から見つかった副葬品から見て、この古墳に埋葬されていた人物は相当身分の高い首長クラスの人物であった 可能性が高いね。
平成12年9月に大安場古墳は国指定史跡になりました。