わたしたちの郡山市-048/068page
安積疏水の工事につくした人々
小林久敬句碑 小林久敬
この句は,小林久敬が安積疏水が完成したときの喜びを詠んだ句です。
須賀川生まれの小林久敬は,仕事で会津地方に行くことが多く,猪苗代湖の近くを通るたびに水が少なくてこまっている郡山へなんとか水を引けないものかと考えました。
そこで彼は自分の全財産を使って猪苗代湖から郡山までを調べたり,東京まで出かけて行っては,政府の役人に自分の考えを話したりしました。しかし,彼の考えはけっしてまちがっていませんでしたが,あまりにも熱中しすぎたために国や県の役人からめいわくがられてしまい,考えを聞いてもらえませんでした。さらに,財産をなくしてしまったために,おくさんや子どもからも見はなされ,一人ぼっちになってしまいました。
現在では久敬の考えの正しさがみとめられ,句碑と彼の行動をたたえる碑が荒池の近くにたてられています。