1999 須賀川市勢要覧 「和 TAIWA」 -017/044page

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[牡丹の花いっぱい作戦]

 須賀川市は、公園整備のみならず、花と緑で街中に潤いを与える「花いっぱい運動」にも力を注いでいます。

 その一つが「牡丹の花いっぱい作戦」。ふるさと創生事業の一環として、市内のどこででも市の花・牡丹が見られるようにと、平成元年度から取り組んでいる事業で、平成3年度までに、市内の公共施設や事業所などの119か所に4千本弱の牡丹苗を植え付けました、、また、平成4年度からは、鉢植え牡丹の全家庭配布に取り組み、平成6年度に完了させましたが、さらにまた、平成8年度からは、2巡目となる配布作業に取り組んでいます。

 この事業には、ただ単に苗を配るという意味だけでなく、難しい牡丹苗の産地化を図り、真に牡丹のまちとして誇れるようにとのねらいがあるため、まず最初は、地元に牡丹苗の生産団体を結成するというところから出発しました。

 一方、平成6年には、市制40周年を記念して「花と緑のまちづくり基金」を創設しました。市費と寄付金により1億円を積み立て、その益金を活用し、さらなる花いっぱい運動を展開しようという制度で、実際に、平成11年度から、公園整備やフラワーフェスティバルなどへの活用が始まります。

鉢植え牡丹を市内全世帯に配布しています
鉢植え牡丹を市内全世帯に配布しています


[花と緑の拠点フラワーセンター]

 花いっぱいのまちを標ぼうする須賀川市には、「フラワーセンター」という花と緑の拠点があります。

 平成7年4月、牡丹園の西側に誕生したこのフラワーセンターには、年間を通し、春のように、いろんな花が咲き誇っています。

 町中を花と緑でいっぱいにするまちづくりの推進基地として、各種草花の生産供給や園芸の相談、情報発信などの業務を担うこのフラワーセンターは、生産棟と展示棟の温室2棟から成り、市内外の園芸愛好者のほか、牡丹園を訪れた方々に大変喜ばれています。

 翌平成8年には、牡丹などの開花時期を調節する低温処理室のほか、花き栽培の研修や草花の展示など、多目的に利用できる体験学習室などを備えた管理事務所を増設するなど、そのさらなる機能充実に努めています。

花と緑の拠点「フラワーセンター」
花と緑の拠点「フラワーセンター」


[手づくり郷土賞]

 釈迦堂川の両岸を利用し、平成元年に誕生した「ふれあいロード」も潤いに満ちた空間です。緑鮮やかな芝生のなかに、春は桜やチューリップ、夏はマリーゴールド、秋はコスモスと、四季折々の花で彩られ、市民の目を楽しませています。

 かつては、雑草が伸び放題でした。昭和59年に市民の手で草を刈り、桜の苗木を植えたのです。その一本一本には、植樹した市民の名札を付けて。その後、すくすくと幹を太くした桜並木の愛称は「釈迦堂川の桜」。公募により、2人の市民が名付け親となりました。

 このような長きにわたる整備充実により、ふれあいロードは、平成4年度「手づくり郷土賞」(建設省主催)に認定されました。翌年度には、翠ヶ丘公園の「万葉の径」も同賞を受賞したうえ、ふれあいロードは、第3回花のまちづくりコンクール・市町村の部で優秀賞(農林水産省構造改善局長賞)にも輝きました。

 手づくりであるがゆえに、ふるさとへの愛着も深まっていくのだと須賀川市は考えています。よく、市外の方から「市民の心が表れているまち」と言われますが、それが須賀川市の誇りなのです。

釈迦堂川の両岸を整備した「ふれあいロード」は、「手づくり郷土賞」に輝いています。なお名称は、市民公募により決められました。
釈迦堂川の両岸を整備した「ふれあいロード」は、「手づくり郷土賞」に輝いています。なお名称は、市民公募により決められました。


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