1999 須賀川市勢要覧 「和 TAIWA」 -021/044page
年々増やし、ほぼ現在の姿を確立し、昭和7年、国の名勝に指定されました。現在は、財団法人須賀川牡丹園保勝会が管理運営に当たっています。
そして昭和62年、その保勝会創立30周年を記念した日本庭園と「牡丹姫像」が、正門前に誕生しました。以来、この像は、牡丹園のシンボルとして、日本庭園の男滝・女滝とともに、訪れる方々を温かく出迎えています。
また、平成8年(1996)には、牡丹園発祥230年を記念し、開園式が盛大に挙行されるとともに、市内では、各種の記念行事が展開されました。
秋の夜長、みやびやかな紫炎立つ
「牡丹焚火」
毎年11月の第3土曜日の夕べ、牡丹園内では、みやびやかな「牡丹焚火」が催されます。その年に天寿をまっとうした牡丹の枯木を供養する行事です。積み上げられた枯木は、辺りに芳香を漂わせながら紫炎を放ち、神秘的な最期を飾ります。
特に、この焚火を囲んだ句会がスタートした昭和53年からは、毎年全国から大勢の愛好者が集っています。
昭和45年、昭和天皇皇后両陛下は、この牡丹園にお立ち寄りになられましたが、そのときの思い出と、後に献上された牡丹を詠まれた歌碑や、北原白秋が、須賀川の知人から贈られた枯木を雪の夜に焚いて詠んだ歌碑などが、園内に建立されています。