須賀川市人物読本 先人のあしあと -006/134page
た。
やがて、黄色い花をつけた大きい木が見えてきました。そこが玄真先生の家です。田善は、ていねいに案内されました。玄真は、ひたいのでた頭の大きな人物でした。
口のおもい田善でしたが、「とのさまから、宇田川先生のことを聞いております。」と、ひとことあいさつをしました。
玄真は、用意していた五、六冊(さつ)の本を引き寄(よ)せていいました。どれもりっばな本ばかりです。
「わたしの書いた医範提綱(いはんていこう)は、ごぞんじでしょう。ここにいる弟子も、この本をまとめる