須賀川市人物読本 先人のあしあと -022/134page

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霞(かす)むはといふ間に我もかすみけり
 この句は、ぼんやりと見えているかすみの中に、たよ女もいっしょにかすんでしまったという、こまやかな気分をうまく言いあらわしています。
 
めかくしを取ればひゝなの笑顔(えがお)哉(かな)
 この句は、ひじょうに美しい句です。たよ女の家は、古くから伝わるりっばな家ですから、くらの中にでもひっそりとしまい込んでおいた節句ひながあったと思われます。そのひとつひとつにおおわれた、紙の目かくしをはずすと、おどろくようなひなのえ顔をみたというのです。
 
一本のはしに限るや心太(ところてん)
 心太と書いて、俳句ではところてんと読みます。今ではあまりみられませんが、ところてんは、子どもたちの真の食べ物でした。さっとすとしょう油


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