須賀川市人物読本 先人のあしあと -071/134page

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 大正十五年から昭和三十七年までの三十六年間の記録は二十七冊ものノートにまとめられました。この記録は、昭和五十九辛から六十一年にかけて、須賀川市立博物館調査(ちょうさ)研究報告(ほうこく)書として刊行(かんこう)されています。

 保之助が収集に歩いたはん囲は、北海道、東北、中部、北陸、山陽、山陰地方と、ほとんど日本全国にまたがっています。

 その中に、今でも貴重な資料としてあげられるものに、山形県津谷の石器、千葉県市川市真間(まま)の須和田(すわだ)の土師器(はじき)、岩瀬郡鏡石町成田の旧石器などがありますが、なかでも特に貴重なものと言われている真間からほられた「高杯(たかつき)」と「博士館」の墨書(ぼくしょ)があります。

 また、見つけたときは何だかわからなかったのですが、その後の調査研究で、たいへん貴重なものと明らかになったものもあります。

 その一つは、真間からみつけた円形の「土師朱墨二面円硯(はじしゅぼくにめんえんけん)」と呼ばれ、後に昔の文ぼう具として重要美術品に指定されています。


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