須賀川市人物読本 先人のあしあと -097/134page

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まちおこしと橋本伝右衛門(でんうえもん)

 伝右衛門は、白河のとのさまが須賀川をおさめていたころ、中町の大きな商人の家に生まれました。徳川幕府(とくがわばくふ)が国をおさめていた時代のことです。

 伝右衛門が二十五才になったとき、二六四年つづいた徳川幕府がつぶれて、明治天皇が日本の国をおさめるようになりました。

 いばっていたさむらいも、商人や農民と同じ身分になったのはよかったのですが、新しい政府の役人がつぎつぎに命令をだすため、人々は大こんらんにおちいりました。そのうえ、東北地方では戦争があって、須賀川でもたくさんの家がやかれ、住む家がないうえ、商売をすることもできませんでした。

 役人は、須賀川をはじめ、戦争のため家をやかれたりこわされてこまっている白河や会津若松、郡山などに、町の人々の中から委員をえらんで生産方(せいさんかた)という委


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