須賀川市人物読本 先人のあしあと -106/134page

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液体をしぼりだし、それをにつめてとるのです。しかし、そのためには、さとうきびのくきをおしつぶす道具と液体をにつめる道具がいります。

 伝右衛門は、政府の役人にたのんで、アメリカのおしつぶし機械をかりることにしました。この機械は、明治十三年、なん台もの荷車に積んで須賀川に運ばれてきました。

 これで、さとうきびのくきをおしつぶす仕事はうまくできるようになりましたが、液体をにつめる道具があまりよくないのです。少ししかさとうがとれないのです。けっきょく伝右衛門は、二年ほどでさとうきびからさとうをとる仕事をやめてしまいました。

 伝右衛門は、農業をやるため三十ヘクタールほどかいこんしました。その場所は、今の須賀川高等学校のあたりです。そこで伝右衛門は、馬鈴薯やさとうきびをつくり、羊やぶたをかいましたが、あまり成功しませんでした。

 伝右衛門が西洋の農業をはじめたときには、わからないことがあっても、近く


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