長沼町勢要覧 -029/044page
たづくりによって変わったという。「自由な発 想で、自由なやり方でできる。誰でも踊れる」 ―そんな雰囲気が、参加しやすい素地をつ くった。
自分自身が楽しみたいからやっている。“義務感” で、頼まれてやっているのではない。 いつでも自分が主役。だから、ハネトも観衆 も心から楽しんでいるのが、肌に伝わってく る。「やって良かったな」「来年はこうしよう」 そんな想いが胸に込みあげ、祭りの情景は、 一年中、頭に浮かんでくるという。
つくるのもやるのも同じ人間だから、じつ さい大変だ。しかし「もっと魅せたい」「もっ と目立ちたい」という気持ちは、どんどんふ くらんでいる。まわりの協力も、自然に広がっ てきたり この祭りの楽しさをもっと町内の人 たちとわかち合いたい。そんな熱い想いは、 確かに広がっている。そのためには今後、参 加団体の核となる若い人を育てることが大切 だ。そして町内全域での参加を、メンバーは 夢見ている。それは長沼の人を育て、長沼なら ではの自由な文化を育んでいくことだろう。
祭りが続けられるか、わからない時期もありました。でも「祭 りがやりたくてしかたがない」みんな、そんな気持ちでいっ ぱいでした。その時初めて、祭りの準備をするのは消極的だっ た人たちからも「自分たちも力になりたい」という気持ちが 生まれて、本当の意味で町か一つになった気がするんです。
永沼城址に佇(たたず)む文学碑。そこに刻まれたのは、まちが舞台となった文学の一筋。その面影をそのままに、未来へと語り継ぎたいと私たちは思います。
長沼焼で培われた工芸の心は、脈々と受け継がれています。従来の伝統にとらわれない、独自の手法による焼き物が、今もつくれています。
21世紀に求められる教育をめざし、子供たちへのコンピュータ指導が行われています。教育も、文化も、新しい形への進化をめざしています。
学ぶ心や楽しむ心は、いつまでも大切に。それは町民一人ひとりの願いです。いくつになっても、好きなことに夢中―。そんな素敵な笑顔がはずみます。
創(つく)る。魅せる。楽しむ。思い思いのテーマが集まって、まちの“現在”を豊かに表現。そんなステージから、まちの未来への活力が生み出されます。