長沼町の伝説 -112/224page
村の西の山の頂きに、山の神様が祀られていたが、この場所に熊野様、御宅の稲荷様を移して、三社 を合祀し、三嶽神社と称して村の鎮守様とした。
この時、植えられた白藤が、今は太い蔓が数本からみ あって、さらに杉の大木にからんで参道に覆いかぶさ っている。開花時は、遠くから眺めても、みどり一色 の山肌に一際美しい。山藤の枝変りで、白花では、当 地方では、もっとも大きくて、珍らしい。
神社の名も、三嶽神社というより、白藤神社の名で 広く知られている。
当村の草角力の四股名は、「白藤」と呼んでいた。
(「三嶽神社由猪書」より)
立石神社の由来 《小中》
立石神社は、もと立石大明神と呼ばれて、下小中村の鎮守様である。
下小中村は現在、大字小中の内字、志茂、境之内、平藤内、安藤内を以て一村をなしていた。
境内は南向きの山にあり、南面の中腹から頂上にかけて奇岩、怪石が立ち並び、神社にふさわしい所