長沼町の伝説 -128/224page

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長寧寺 《矢田野》

 須賀川の城主、二階堂為氏公の第三子為房公が分家して、矢田野に城を築いてから矢田野出雲守為房 となった。元亀天正の頃、菩提寺として金剛山長寧寺を開基されて地方でもっとも崇敬が篤かった。

 曹洞宗長沼永泉寺第六世、喜洲宗歓大和尚をお迎えして、開山第一世となってから連綿として世代を 累ね、すでに二四代に及んだ。中でも八世卍外台道大和尚は大力無双だった。現に境内にある石造の浄 水鉢を担ついだという話題は今に語り継がれている。

 なお矢田野阿波守為治公の事蹟は『白川風土記』巻の九に記載されている。

 伝承された当寺の史跡は、次のとおりである。

開基矢田野出雲守為房公夫妻の碑
  矢田野阿波守為治公の碑
  杉の堂庵主の碑
  杉の堂本尊大日如来像
  円満寺本尊正観世音菩薩像
  石造の浄水鉢

        (話者 本田栄三)

長寧寺開基 矢田野出雲守(為房公夫婦の碑)
長寧寺開基 矢田野出雲守(為房公夫婦の碑)


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