長沼町の伝説 -148/224page

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阿夏淵、太郎坊ヶ淵の由来 《上江花》

 上江花より勢至堂に向かって街道沿いに、江花川が流れ、い くつかの滝や淵がある。ここは春の若葉、秋の紅葉がみごとで ある。

 太郎ヶ淵はその深さはかり知れず、昔、ここに籾穀を流すと天 栄村は牧之内、金比羅様の清水に浮上るといわれていた。

 昔、興良親王の妃、阿夏の方と御子、太郎坊は、東北の地に 下った王の後を追って、江花の地まで来たところ、すでに王は 薨去されたと伝え聴き、悲しみのあまり、淵に身を投げて、そ の命を断ってしまった。

 太郎坊の入水した所を「太郎坊ヶ淵」、阿夏の方が入水した所を、「阿夏淵」と呼んでいる。太郎坊の足 跡が岩に残っていたという。

        (話者 石井政司)

阿夏淵
阿夏淵

築都新之助 《上江花》

 上江花墓地の森岡家の墓の中に、築都新之助、亀井氏由伊という墓碑がある。当地方には珍らしい苗


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