長沼町の伝説 -201/224page
城山の化石 《長沼》
城山旧二の丸に、化石と呼ばれている石がある。昔、石背 朝臣の墓であったが、長沼氏が城を築き、城中守護のために、 摩利支天尊神を祀ったといわれる。
南北朝時代に至り、白河の城主結城氏と畠山氏がこの城を 攻めた。この石が化けて、武者の姿となって戦かったという。 その時受けた矢玉鉄砲傷が、今も残っているといわれる。
のち、新国氏がこの城を再建した時、不測の事があったの で、再び魔利支天尊神を祀って、その靈を鎮めたという。
今はただその石だけが残り、傍に地蔵尊が建てられてある。
(「長沼名義考」・「岩瀬郡誌」より)
天神山の天六郎 《長沼》
町の南に、天神山という山がある。昔、この山の麓に森孫兵衛という者が、天神の祠を創立したので、 山の名を今に天神山という。