わたしたちの町 鏡石 - 113/125page
地形図で土地の様子を調べると、次のことがわかります。
・豊郷(とよさと)の高さは約280メートル
・阿武隈川や釈迦堂川は約250メートルより低いところを流れている。
そうか。豊郷は2つの川より高いところにあるんだ。 鈴の川などからは、水を引けましたが、水の量が少なく、日でりの時には、川ぞいの水田にすら水を引くことができませんでした。
水はどこから
矢吹が原に水を引くことを考えたの(おおわぐ)は、大和久(おおわぐ)(矢吹町)の戸長(こちょう)(今の村長や町長にあたる人)であった星吉右衛門(きちうえもん)という人です。
吉右衛門は、1885年(明治18年)矢吹が原を開たくするために、羽鳥に湖をつくり、その水を農業用水として引き、田畑を作る計画を立てて県に願い出ました。
羽鳥は約700メートルの高さにあり、矢吹が原より約400メートルも高いのです。吉右衛門はこの高さの差を利用して水を引こうと考えたのでした。
となりの村から水を引いてくるなんて、よく考えたわね。