ふるさと昔話 2 - 063/066page

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  守屋ちゃな


 おれが、わらしのころ、じいちゃまから聞いた話だがな。大昔、この守屋は、都の偉い人だった和気清麻呂が家来に命じて夷(えびす)の国は山が多いので黄金がとれるから山を拓(ひら)くようにといわれて大勢の人々が会津の嶺伝いに守屋に入ってきたそうだと。今でも金子石や団子石が、野山にごろごろあっからみてみろ。
 また守屋には妙見山があって日拝(ひおがみ)の岡といふところがあんだぞ。

 妙見山の中腹にな、春と秋の彼岸のころ、そこんところだけ朝日が照って金色に輝いてみいたと。それに道証という偉い坊さんがきて、白山大菩薩を祀ったので上寺となったんだと。代々法印さまがきては、拝(おが)んでくっちゃので、今でも守屋はいい暮しをしてきらっちゃんたぞと。

モリアオガエル生殖地
モリアオガエル生殖地


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