石川町の文化財 - 003/010page
「 自 然 」
高田サクラ(県指定天然記念物)
北須川沿岸の高台にある樹齢約500年の老木で、種類は薄紅彼岸桜。開花は4月中旬頃です。樹高は約18メートルで、幹の直径は約1メートル90センチ。戦国時代末の領主、石川昭光のころにはすでに知られていたという伝説があります。鉱 物
石川町は日本三大鉱物産地のひとつとして数えられています。現在までに150種以上もの鉱石が発見されており、そのほとんどは、ペグマタイト(巨晶花崗岩)から産したものです。なかには学会から注目を集めた、美しく大きな水晶・電気石・ざくろ石・緑柱石・希元素鉱物などの多くの鉱物を産したことで有名です。球状花崗岩(県指定天然記念物)
中心部に黒雲母が集まり、その外側を石英、長石類が並びさらに一番外側を斜長石類が包んでいます。花崗岩の鉱物が同心円状に配列するものは、世界的にも成因上珍しいものです。
ペグマタイト(巨晶花崗岩)
ペグマタイトは、地下1万メートル近い場所で花崗岩マグマから花崗岩がつくられ、その残りの揮発成分の多い残留マグマが岩石の割れ目に入り込んでできたものです。脈状のものと塊状のものとに分けられます。花崗岩に入り込めなかった希元素などが残留マグマに集まっているために、いろいろな鉱物がつくられ、また、ゆっくり冷えて固まったため、石英・長石・雲母・ざくろ石・電気石等の鉱物が大きな結晶になっています。希元素鉱物 サマルスキー・コルンビット(県指定天然記念物)
地球の地殻をつくる元素の中で、少しの量しか含まれていないものを希元素といい、この希元素を含む鉱物を希元素鉱物といいます。この中で、放射線を出す鉱物を放射性鉱物といいます。