玉川村勢要覧 -019/038page

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TAMAKAWA HUMAN STORY

玉川新人物伝2

ネパールから取り寄せた赤そばの実とカヌー作りで村おこしに挑戦。

赤そば

車田 幸司

Kurumada Koji
商工会青年部部長
「あぶくま高原昔そばの会」代表

車田 幸司

 趣味のそば打ちがこうじて、15年程 前から自分で打ったそばを人に食べて もらうようになった。昼は建築業、夜は 商工会青年部の集まりで家にじっとし ていることがないほどのタフガイであ る。依頼があれば、地元小学校や中学校 に出向き、「そば打ち」の技法を伝授し て回る。その成果のかいあって、現在で は38名のメンバーが集うようになり、 平成10年度『全国そば打ち大会』では、 メンバーのひとりが堂々第3位の成果 をおさめたという腕達者揃い。そば自 体にもこだわりをもち、幻の赤そばを 栽培しています。
「元来そばはネパールが原産で、チ ベットを経由して中国に伝わり、日本 に持ち込まれたとか。花は赤く、そば 粉にして打つと少しみどりがかった そばに仕上がります。コシがあって、 さっぱりしていておいしいですよ。」

 毎年7月ごろに4アールほどの畑に 種まきをし、10月中旬には刈り入れ る。野草に負けまいと育つ『魅惑のそ ば』は、自然に任せて取れる分だけ採 取する。自然の恵みを自然に任せて受 け入れるのが車田さんの考えだ。
「11月3日には、新そば祭りを開催。玉 川の風土が育んだおいしいそば粉と おいしい水で、そば打ち体験をしても らい、その味を堪能してもらいます。 好評なのでこれからも続けますよ。」

 そんな車田さんが、最近熱中してい るものがある。平成11年に商工会青年 部の夏祭りイベント事業で始まった 『玉川カヌークラブ』で、現在の参加 者は子どもから大人までさまざま。 「山林から切り出した間伐材を利用し てカヌーを作り、一般公募で参加者を 募集し、村内外を問わず参加しても らっています。間伐材を製材して、型 枠に入れて横のラインを作り、木工ボ ンドで貼りあわせ、3〜4人で貼ると 70時間くらい…。ガンネルという補強 材をいれてベンチを取り付け、FRP 塗装をすると完成です。一艇につき 3ケ月かかりますが、共同作業なので 楽しみながら仕上ていきます。」

 自然に親しみ、環境に目を向けても らいたいという思いもある。毎年8月 13日頃には阿武隈川で試乗会を行う。 今年も手作りのカヌーが、元気よく川 面を滑り、夏のまばゆい水面を進んで ゆくだろう。

玉川カヌークラブ


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