あさかわまちが生んだ偉人-007/093page
やがて、一人の子どもが手まねきをすると、はずかしそうに、男の子はみんなの方に歩き出しました。
しばらくすると、また、にぎやかな遊び声が聞こえ出しました。そのなかには、先ほどの男の子の楽しそうな声もまじっています。
この話からもわかるように、富三博士は、小さいころから思いやりのあるやさしい心の持ち主でした。また、だれとでも分けへだてなく接する少年でした。
これは、博士が有名になってからも変わりませんでした。時々、浅川町に帰ってきても偉ぶったりすることなく、誰とでも気軽に話をしていたということです。