三春の自然-013/070page
5月の声を聞く前に、いっせいに咲き出す桜。日本三大桜といわれる中郷地区の滝桜は、桜の王者としての風格があり見ごたえがある。ヒガンザクラ系の桜は丈夫で長命であるので大木が多い。また、三春にはヤマザクラが非常に多い。それに、いろとりどりの山の桜があるのも、山のいろどりを美しくしてくれる。桜の花の美しい所はいくつもあるが、校庭の桜や駅前通りからながめたお城山の桜も見のがせない。
ヤマザクラ
五月の野山は、われこそはといっせいに咲き競う花たちで飾られる。赤いヤマツツジはいたる所で見かける。これこそ三春の花といってもいい美しくやさしい花である。白いミズキを初め白い花の仲間は、川筋が好きなようで桜川の岸辺を清楚に飾る。また、フジの花が流れに風情をそえる。山田のめおとふじは、老木になっているが、花の節はやはり美しい。
フジ
※フジは右巻きで、花穂が長く、葉にははじめ毛がある。園芸品種の白花フジはこの仲間であり、ヤマフジは左巻きで花穂が短いといわれてい。