三春の歴史-032/52page

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3)三春張子と三春駒

ア.三春張子

三春張子の生まれた土地は、三春藩高柴村で、三春の城下から西へ4キロメートルのところにあります。
現在は、郡山市西田町大字高柴になっていて、「ダルマ屋敷」とか、「デコ屋敷」とよばれています。
三春張子の起源についてはよくわかりませんが、江戸時代の中ごろより終わりころにかけて、最もすぐれた作品が作り出されていたと思われます。
張子をつくっていた人形師たちは、他の藩に見られるような内職をしている下級武士ではなく、農業をしながらつくっていたものと思われます。'
三春張子の種類は多く、人形をはじめ、いろいろな動物のほかに、縁起物といわれる、えびす、大黒、だるまなど、さまざまなものがつくられていました。今でも高柴では、そのころの技術を受けついで、いろいろな張子をつくっています。
三春人形は、木型に和紙をはり、かわいてから木型をぬきますが、紙を使って動きのあるすがたをつくり、細い竹や厚紙で細かな付属品をつけ、素朴な美しさを出しています。

(張子の製作工程、木型→型抜き→張り合わせ)
(張子の製作工程、木型→型抜き→張り合わせ)

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